英語を上げたきゃ国語をやりましょう

例えば2019年の京都大学の英語(前期)。

日本文の英訳問題の一部です。

 

 

「マイノリティ」という言葉を聞くと、全体の中の少数者をまず思い浮かべるかもしれない。しかし、マイノリティという概念を、数だけの問題に還元するのは間違いのもとである。

 

 

実際の問題は、あとこれの倍以上あります。

さて。

この日本語、国語力のない人が英訳すると、大変なことになります。

どこかというと、2行目、「還元」という言葉です。

 

 

辞書で「還元する」と調べると、「reduce」と出てきます。

国語力がないと、この「reduce」を英訳の中に入れようとしてしまいます。

しかし、多くの日本人は、この「reduce」という単語を「還元する」の意味で使っていません。

多くの日本人は、「減らす」の意味で使っていると思います。

なので、「還元する」という意味で「reduce」を使えない・・・・・困った、となります。

 

 

この場合の日本語文章における「還元」は、「取り扱う」「理解する」という意味です。

そう日本語で解釈できれば、使う単語は「reduce」ではなくなります。

「treat (understand) A as B 」という表現を使うでしょう。

この単語なら中学生から使っているでしょうし、使い慣れている。

だから英作文も書ける、となります。

 

 

英語を勉強する目的の1つに、入試対策もあると思います。

お子さんの英語早期教育をされている親御さんの中にも、

「将来は東京大学や京都大学みたいに難しい大学の英語の入試でも苦労しないように」

と思われてお子さんに英語を学ばせている方も多いと思います。

(もちろん、入試だけが目的ではないでしょうが、目的の1つではあると思います。)

なのに、その英語の入試を解くには、国語力がないと解けない、というパラドックス。

パラドックスってほどでもないか笑。

 

 

でも、ちょっとは伝わったかと思います。

英語を上げるには、国語力が必要である、ということが。

どうでしょうか。

 

 

高校生に、英単語テストをする機会があります。

その中に「arbitrary」という単語が出てきました。

意味は「恣意的な」という意味です。

生徒たちに

「はい、『恣意的な』って単語、書いてみてー」

というと、ホワイトボードにちゃんと「arbitrary」と書きます。

さすが優秀ですね。

しかし、意地悪な私は、生徒に追い打ちの質問をします。

「恣意的って、日本語でどういう意味よ?」

たいていの生徒は、だまります。なんだ、優秀じゃないなー笑。

ただ英単語を覚えればいい、というものではありません。

ちゃんと日本語の意味も理解してから覚えないと、ね。

ちなみに。

恣意的な、の意味がわかれば、このarbitraryという単語、「身勝手な」「きまぐれな」という日本語を表す場面でも使えることが理解できるかと思います。

国語力がないと、英語力は広がりませんよ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です